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トリコモナスに感染した際の治療法

2019年12月20日

性感染症の原因にはいろいろな微生物が関係していますが、その多くは細菌やウイルスのカテゴリーに分類されるものです。しかし、中には細菌でもウイルスでもないものが原因になっている場合があります。

例えば、ケジラミは人間に皮膚に寄生して吸血することで繁殖を行います。ケジラミは昆虫に近い種類ですが、サイズでは微生物に近いながらも、原始的な生命機構を宿した生命体も性感染症の原因になっていることもあるのです。それがトリコモナス症です。トリコモナスとは原虫の一種で、男性の尿道や女性の膣などに感染し、生息するようになります。理論的には男女いずれも症状が出現する可能性があるものの、自覚症状が出現するのは女性のほうが相対的に多くを占めています。

膣トリコモナス症の主な症状は、外陰部の痒みや発赤の他に、特徴的なオリモノの変化にみることができます。オリモノの見た目の変化で大きいのは、黄緑色になるなどの色合いの変化と悪臭を伴うことです。生臭い悪臭を伴うだけでなく、しばしば粥状に泡立つオリモノに変化する場合もあります。

トリコモナス症の主な治療法は、フラジールの投与になります。フラジールの有効成分であるメトロニダゾールは、原虫内部に取り込まれるとニトロソ化合物に代謝されることになります。ニトロソ化合物には細胞毒性があるので原虫に対して殺菌的に作用します。

フラジール自体は国内での承認を得て以来、数十年の治療実績を持ち、優れた治療効果を発揮することで知られています。女性の場合は1回のフラジールの内服でトリコモナス原虫を死滅させる作用を持つことが知られています。ただし、パートナーも含めて治療法を実践することが再発を防ぐ上でも重要です。不十分な治療法を選択してしまうと、同じパートナーとの性行為がきっかけで再発の恐れが高くなるだけでなく、腹腔内臓器や尿路系臓器に炎症が拡大するリスクも抱えています。

特に男性の場合トリコモナス原虫が感染しても、無症状のまま経過することが珍しくありません。無症状だからといってパートナーである男性が治療を受けないと感染リスクは依然存在し、いわゆるピンポン感染により再発してしまうこともあります。不十分な治療になることを防ぐために、重要なのはパートナーと一緒にフラジールの投与を受けることにあるのです。パートナーとの性行為はスキンシップとして重要です。愛情のためのスキンシップが再発のきっかけになることがないように、トリコモナスを確実に死滅させることが大事です。

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